ウィトゲンシュタインの物差し・「いやらしい体」・他人の商売の悪口


今年No.1の名著「まぐれ」を読む。

この中に「ウィトゲンシュタインの物差し」といういい話が出てくる。

書評は本そのものよりも書評を書いた人のことをいろいろと描き出す。私はこの仕組みをウィトゲンシュタインの物差しと
呼んでいる。物差しでテーブルの長さを測っているとき、とても信頼できる物差しでなければ、同時にテーブルで物差しを
測っていることになる。物差しが当てにならなければ当てにならないほど、得られる情報は物差しに関するものが多くなり、
一方テーブルに関するものは少なくなる。

これ、気付かないでやってしまうと恥ずかしいことになるから注意が必要だ。
「あの女、いやらしい体してるな」と言う男は、自分のほうがいやらしいのだ。
「俺エンジニアなんだけど日本のSI業界はダメだと思うんだ」という人は、「ダメだ!俺には何のアイデアもない!」ということをアピールしているのだ。