EJBみたいなすぐ消える技術がどうして標準になれたのか


今EJB2.xでできてるパッケージの機能拡張をやってるのだけど、EJBてほんとに面白くないですね。
プログラミングの快感が全くないのね。
何でこんなのが標準になってしまったのかというと、ほんとに使えるのかどうか検証されてなかったから... って当たり前なんだけど。


科学の世界では、仮説の提唱者が検証を行う。検証してない仮説を言ってみたところで、話題にはなれても主流にはなれない。
が、我々の業界はそうはなっていない。
とりあえず何か作った人が目立ち、うまく転がったら標準になることもできる、というのはウチの業界の素晴らしいところだ。
1000件以上の成功事例を積むまでモノを言いません*1という世界だったら、新しい技術はさっぱり出てこなくなり、
いまよりずっと変化の少ない、つまらない業界になっていただろう。


問題は仮説の検証するのは誰なのかということで、ソフトウェア開発は科学じゃないから、提唱者じゃなくて現場のエンジニアが検証するのだ。
EJBこそが理想郷なんだ」という仮説が2年前に公式に破棄されるまで、我々が何年もかけて検証作業をやっていたわけだ。


結論は、他人の仮説の検証なんかやっててもいいことはないということ。
特に「次の標準」を先回りして勉強するのは一番損だ。
エンジニアなら、逆張りして生焼けの仮説を出す側に回らないと、損だ。

*1:具体的な件数は忘れたが、佐藤正美氏は研修でこういう意味のことを言っていた。我々の業界にそんな誠実な姿勢があり得るのかっ...!と大変な衝撃を受けた