周延とは?(1)

周延という重要概念を整理しておきたい。
分かったようなわからないような感じが拭えない。外堀から埋めていこう。


「周延している」とは、単に「モレ・ダブリがない」こととは違う。

サブセット間に AND が起こるなら、セットは周延していない。

とか、

それぞれのサブセットは論理和であるから、サブセットの個体の総数はセットの個体の総数となる。

といった説明を聞くと、単純にモレやダブリなくセットを切り分けていけば周延したことになるように思えるが、それだけではダメ。
例えば顧客を { 男, 女, 法人 } の3つに区分したら、それは周延していないデータ構造と見なされるのだ。

顧客には男か女か法人しかいないとすれば、上記の区分はモレなし・ダブリなしになっているのだが、明らかに法人が仲間はずれなので、この構造は「周延していない」。
周延させるためには男・女の上にスーパーセット「個人」を置く必要がある。

顧客
 ├-法人    <--個人・法人区分で分ける
 └ 個人
     ├-男  <--性別で分ける
     └ 女

...どうだろう。何となく分かる。しかし、定義できない。
論理学的な定義を確認して、後日エントリすることにする。
ちなみにGoogleで「周延」を検索すると橋本周延という浮世絵師がいっぱいヒットするが、この人は関係ない。