フォトリーディングセミナーレポート(4) 初日後半
セミナー初日の後半で教わったこと。
STEP4 活性化
フォトリーディングすることによって、見たページの内容は一度頭に入る(ことになっている)。
が、それを定着させるには「想起」をしなくてはならない。
覚えたことをアウトプットすれば長期記憶に定着しやすくなるという当たり前の話。それを行うのが活性化のステップ。
園師はこう言っている:
「本当に、思い出すことはやった方がいいです」
「フォトリーディングして、ほんとに覚えられているのか...という疑念を取るには、思い出すことです。それで実感します」
読む前にやること
中身を読む前に、以下の4つを実行する。
見出し・太字を読む(2分半)
本全体をざっとめくって、見出し行と太字で強調されている部分だけを読む。
トリガーワードを書き出す(2分半)
適当なページを開いて、そのページにある単語でひっかかりのあるもの・興味のあるもの(これをトリガーワードという)を抜き出す。
トリガーワードは、後で「ディッピング」するのに使う。
選択のポイントは、おもしろそうだな、とか、何でこんな単語が出て来たのかな、みたいに自分の感情が動くかどうか。
「この章のキーワードを探す」みたいなことをするのではない。とにかく、自分がひっかかりを感じた言葉だけを拾う。
100ページごとに6個ぐらい見つけておく。
質問を作る
トリガーワードを質問に変換する。
例えば...
このまえ読んだ平川克美「株式会社という病 (NTT出版ライブラリーレゾナント)」の中に梅田望夫さんへの批判があって、「梅田望夫」「テクノロジー信仰の根本的なあやうさ」「ウェブ進化論の作者に欠けているもの」といったトリガーワードがでてきた。
これらを質問形式にすると
・梅田望夫さんの何がよくないの?
・「テクノロジー信仰の根本的なあやうさ」て何?
・「ウェブ進化論の作者に欠けているもの」て何?
となる。
マインドプロービング
いよいよ本の中に情報を取りに行くのだが、その前に、今から何のために読むのかを再確認する。
何のために読むのかは
- STEP1で決めた「この本を読む目的」を達成するために読む。
- さっき作った質問の答えを得るために読む。
のどっちか一つに絞る。両方の目的を一度に達成しようとはしない。
スーパーリーディング&ディッピング
仮に「質問の答えを取りにいく」という目的で読むとする。
「梅田望夫さんの何がよくないの?」の答えを取る目的で「株式会社という病」を読むなら、まずは本文中から「梅田望夫」という単語を探さなくてはならない。
ページをめくりながら「梅田望夫」がないかを探す、この手続きをスーパーリーディングという。
やってみればわかるが、初めてでも相当高速にページをめくることができる。はたからはものすごいスピードで本を読んでいるように見える。
園師は「ウォーリィを探すように」目的の単語を探せ、と言っていた。
「梅田望夫」が見つかったら、「梅田望夫さんの何がよくないの?」の答えを取るために、その前後を普通の速さで読む。
この手続きをディッピングという。
取れた情報はマインドマップで記述することになっている。
マインドマップについては、何がいいのか、まだよくわからない。
園師からの注意点を書いておくと「あんまり色を使おうとするな」「黒一色でいいんだ」とのこと。
これは覚えたことを思い出すためのツールであり、他人が見て分かりやすいものである必要はない。黒一色でよい。
もうひとつは「書き過ぎない」こと。マインドマップを見て、自分の記憶を思い起こす、というのがフォトリーディングにおけるマインドマップの位置づけ。
マインドマップに情報・答えを書きすぎると、自分が覚えたことなのか、マインドマップを読み上げているだけなのか、区別がつかなくなるから。
本にはシーケンシャルアクセスしない
フォトリーディングの体系の中で即効性があるのは、活性化のステップだろう。
1ページ目から順番に読まず、欲しい情報にダイレクトアクセスする。
これを目的・質問ごとに繰り返せば、その本から取りたかった情報が全部取れたことになる。
つまり、読み終わったのと同じ状態になる。ていうか1回だけ通読したときよりも、その本の内容についてたくさんしゃべることができるようになっている。より短い時間で。