値下げして利益率が向上した話

94年に、マクドナルドはそれまで210円だったハンバーガーを100円に値下げして大成功した。
田中靖浩「実学入門 経営がみえる会計―目指せ!キャッシュフロー経営」によると、この時、ハンバーガー1個あたりの営業利益が(粗利が、ではない)13円から35円に伸びた。つまり、値下げしたにもかかわらず1個あたりの儲けが増えた。
これは1個のハンバーガーが背負う固定費(人件費, 店舗賃借料, 広告宣伝費等)が140円から8円に激減したから*1
ということは、数量が確定していないとき、製品1個が背負う固定費は確定せず、「1個あたりの」コスト構造は把握できないのだな。いくつ売れるかわからないものの値段を決めるというのは、おっかないことなのだな。

*1:固定費配賦額が17.5分の1になっているということは、ハンバーガーの売上も17.5倍ぐらいになったということか。計算合ってるのかこれ