7割できたらオープンする開発手法を作ってみたらどうか


ヌフカフェはなぜ潰れないのか ~武田康伸のカフェ経営哲学を読む。
有名なカフェ経営者(私は知らなかったけど)が書いた本。


武田氏が言うには、店のオープン前にはやることがいっぱいあってスケジュールがタイトになることが多いのだが、
無理やり予定どおりにオープンするのだそうだ。

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それでも僕は、原則として、一度決めたオープン日をずらさない。


なぜなら、オープン日をずらしても、店づくりは終わらないからだ。
店づくりは、オープンして、お客さんが入ってからが本番だ。


僕の店がオープンする日、店舗全体の約7割は、グランドデザインと
ほぼ同じでき栄えになっている。でも残り3割りは遊び部分というか、
いつでも変えられるゆとりみたいなものとして残している。この3割
は、、お客さんが入らないことには決めることができない。なぜなら、
店の空間は、お客さんが入ってようやく10割になると考えているからだ。

Webアプリの開発にもこの精神がほしい。
7割できたらオープン。
オープンしてからもダラダラ修正とか追加機能実装とかするのが前提。
要するに、仕様を満たしていない機能をユーザに使わせてしまう。
そうすれば結果的に手戻りの少ない、安いシステムができる*1


本番運用してみないと分からないことをユーザに無理やり決めさせて言質取って、作り直しの度に価格交渉して、みたいなのは誰も幸福にしない。
私が発注サイドに移ったら、どうやって7割の完成度でオープンするかに頭を使うぞ。

*1:Agile全流派の中に、「まだできてない機能をユーザに使わせなさい」と主張している派閥はないと思って書いているのだが、どうだろう